フルメタル・パニック!アナザー4

この巻は短めのエピソードが2つという構成になっています。(といってもつながりが全くない話ではありません)

【エピソード1】

民間軍事サービス会社D.O.M.S.の達哉らが所属する班は、アフリカの小国マランバ共和国にAS線の教導に赴きます。

しかしその国では反乱軍と正規軍との戦闘が日々行われているということです。

今回D.O.M.Sの訓練を受けるAS部隊を率いるのはサラ・サムラ少佐という女性で、D.O.M.S.のベルトランと幼馴染でありましたが、かつてサラの兄はベルトランと撃ち合いになって死んでしまったという過去があります。

模擬戦も一段落した夜、突如反乱軍のASが街を襲い、達哉やアデリーナ達は正規軍に合流して実践に参加します。

オリジナルのフルメタでは、かなめ以外は実戦経験者でした。アナザーでは達哉は家業を手伝う高校生であり、ユースフはAS部隊を率いていても実戦経験はないというところは大きく違うのだなと思いました。

初めての実践で、ユースフが初めて人を殺すことになったり、自分の見ている側でサラが戦死したりする様子を見て、達哉は自分の無力さや、街の人々が戦火で住む家を失う様子などに、ショックを覚え、自分の無力さに激しく落ち込みます。

そんな達哉に、冷淡でありながらも思いやりのある言葉をかけるアデリーナの距離感はいい具合だなと思います。

しかし、今回の依頼は赤字のはずなのに引き受けた途端にD.O.M.S.に振り込まれた多額の金の出処がラストの伏線になっているとはちょっと驚きでした。

現実世界でも、資源などの利権をめぐって、裏で戦争を操っている人々がいるというのは、恐ろしいことですね。

 

【エピソード2】

銃に触ることとキャンプへの出入りを禁止されたクララ(メリッサ・マオとクルツ・ウェーバーの娘)は、かなりパンクな書き置きを残して家出をします。

ちなみにメリッサとクルツは3回結婚と離婚を繰り返しているという第三者にはよくわからない夫婦(?)です。

マランバで落ち込んでいる達哉に気分転換をさせようと、メリッサは達哉とアデリーナにクララを連れ戻しに行って欲しいと頼み、クララの行っているとおもわれる場所へのチケットを渡されます。

二人が向かったのはテキサスのパンパにある小さな牧場で、案の定クララはそこにいました。そして、もう一人呑んだくれてひっくり返っているオッサンが。。。。。

しかし、老夫婦が経営する牧場を権力者が無理矢理にも買い上げようと、絶えず嫌がらせをしてくるのです。

 

クララのパンクなキャラクターと、老齢ながらもガトリング銃を撃ちまくり、トラックで地上げ屋のボスのところに突っ込む牧場の主人ヘンリーがなかなか気持ちいいですね。

それにしても、呑んだくれの台無し野郎の登場はオリジナルからのファンには嬉しいですね。酔っ払っていても腕は狙撃の腕が確かなところはさすがです。そして終盤でウルズ6のコールサインが聞こえた時にはザワっとなりましたよ。こんなことされるとこの先ウルズ7とかの登場を期待しちゃいますよね。

でも現在の離婚の理由が「カレーにハチミツを入れた」ことが原因の喧嘩だったとは、どこまでダメな夫婦なんだw

今度クララが家出をするときは、ママの古い友だちのところへ転がり込んで欲しいですね。

達哉も戦闘訓練や実践とは離れたドタバタや牧場の作業や実家の家業で慣れ親しんだPS(パワー・スレイブ)を動かしたりと気が晴れたようでよかったです。

 

2012年08月19日読了
★★★★☆
エピローグの引きはハラハラしちゃって、次の巻が待ち遠しくさせます。

フルメタル・パニック! アナザー4
大黒 尚人 (著), 賀東 招二 (監修), 四季 童子 (イラスト), 海老川 兼武、渭原 敏明 (メカデザイン)
富士見書房 富士見ファンタジア文庫刊
2012年08月17日発売

「フルメタル・パニック!アナザー4」への3件のフィードバック

    1. >星鈴さん
      コメントありがとうございます。
      フルメタル・パニックはオリジナルシリーズは完結しましたが、ライトノベルではかなり巻数の多い部類になります。
      今のアナザーでは著者が変わりましたが、オリジナルの著者の賀東先生が監修にあたっているので、オリジナルの雰囲気はうまく引き継がれています。
      アニメは海外でもかなり人気があるようですね。

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