神様のメモ帳4

【あらすじ】

平坂組の四代目はインディーズバンドのプロモートを引き受け、ナルミに広報関係の仕事を手伝わせます。

そんな時にナルミが偶然出会った一人の男が、四代目とともに平坂組を立ち上げたが組みを去り音信不通だった“平坂錬次”です。

もともとこの仕事はヤクザが絡んでいたこともあり、プロモートが進むにつれ妨害工作がエスカレートしていきます。

そして、そのその妨害工作の首謀者が平坂だということが浮かび上がります。

四代目は平坂のことについて何も語ろうとしませんが、アリスとナルミは過去に二人の間に何があったのか真実に近づこうとします。

 

【感想】

アリスの3度にわたる「ナルミっ、こ、この恥知らず!」と洗濯機で犬神家は笑えました。

嗜虐的な言葉を浴びせながらも思いやりをみせるアリスに対して、ナルミもさらっと「アリスのそばにいたいんだ」とか言っちゃうし、ラブコメ発動するのかな?でもそうするとナルミと彩香はどうなる?

この巻では、四代目と平坂の間にかつて何が起こったのかというのが謎になります。

今回のナルミはプロモートもこなし、四代目の代わりに組を率いるなニートらしくない活躍でしたね。

四代目にも平坂にも「心のなかに封印しているものをお互いにぶつけあってほしい」と、後先考えず彼らにいどむナルミも好きです。

四代目がアリスに依頼をする前から何気に情報収集をしていて、依頼が来た途端に、お互いの情報を話し始めるニート探偵団は何気にかっこよかったですね。

また、以前登場したメオや草壁、依林さん達もちょっとでしたが再登場で嬉しいですね。

四代目の身代わりに死んだ女性のことで平坂は組みを離れることになりました。でも平坂がその女性の真実(四代目がなぜ刺繍が得意なのかも明らかになります)を知ったところで、四代目と平坂の壊れた関係はもう修復できないでしょう。傍目から壊れてしまった関係でも、彼らにしかわからない友情でつながれているということは物語の終わりに感じます。

また、全てをお見通しだったミンさんの達観ぶりもいろいろワケありな感じがしました。いつかミンさんの過去も知りたいなとも思いますが、アリスやニート探偵団や平坂組とは大人として彼女なりの線引をしているところも魅力なので、知らないほうがいいのかもしれないですね。

ステージのバンドの演奏が盛り上がっていく描写と、アリスが平坂やナルミに真実を語り、四代目が登場すると平坂の緊張感が高まっていく描写の絡みが読み手の気分を追い込んでいく文章はさすが杉井先生としか言い様がないですよ。さよならピアノソナタでも演奏の描写と登場人物の描写がうまく絡んで盛り上げていましたよね。
2012年08月18日読了
★★★★★

神様のメモ帳〈4〉
杉井 光 (著), 岸田 メル (イラスト)
アスキー・メディアワークス 電撃文庫
2009年07月10日発売

「神様のメモ帳4」への3件のフィードバック

  1. このイラストレーターは私も知っていますよ!!
    かわいい絵を描かれますよね!!

    1. >星鈴さん
      コメントありがとうございます。
      岸田メル先生のイラストはかわいいですよね。
      もはやトップクラスのイラストレーターで、“岸田メル”というブランドイメージが確立されているとも言われているほどのようです。

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