生徒会の土産 碧陽学園生徒会黙示録7

“生徒会の十代 碧陽学園生徒会議事録10”では生徒会長桜野くりむと書記の紅葉知弦の卒業式でシリーズ本編の完結となりました。

サイドストーリーにあたる生徒会黙示録シリーズもこの巻で完結となります。

新聞部や一年C組のサイドストーリーだけでなく、生徒会の十代の続きとも言える、最期の生徒会の会議や、この巻のメインの生徒会主催の卒業式二次会の模様が収録されています。

この巻の名セリフは杉崎鍵の

“いやぁああああああああああ!”

に尽きますね!(他にもバリエーション多数ありw)

 

【私、実は結構好きだったのよ、新聞部】

藤堂リリシアが部長を務める新聞部は、生徒会の天敵とも言われています。ライトノベルを人生の友とし、平凡な日常を大事にしている風見めいくは、文芸部に失望し、気まぐれで新聞部を訪ねたところ、リリシアに自作の黒歴史小説を握られてしまい、“作品の数だけ新聞部のために働くように”と取引を持ちかけられ、“杉崎鍵とラブコメする日”がスタートします。

ありがちなものから、これはマズイだろwとツッコんでしまうようなレーベルを超えた他作品にありそうなものまで、さすがライトノベルが人生の教科書というだけあって多彩なシチュエーションを展開するめいくの妄想力はさすがですね。

同レーベルの作品は作品名とか作中の固有名詞出まくりなのに、他レーベルの作品は伏字になってたりするところは笑えますね。

一見めいくのドタバタに終始してしまいそうですが、ノルマをこなして御役御免となっためいくが新聞部を去るところは、リリシアもめいくもどことなく心残りをしてしまう場面は好きです。

リリシアも卒業するにあたって自分の去った後の新聞部のことをきにかけて、めいくをここまで陥れるという、最後まで何気に腹黒いところはさすがとしか言い様がないです。

 

【一年C組は最高のクラスです!】

クラスのほぼ全員が“真冬を愛でる会”の活動に熱を上げてるのに、どことなくそれに馴染めない秋峰葉露。そんな彼を巻き込もうと、愛でる会のリーダー薄野虎太郎が葉露を説得を試み、クラスメイトは真冬の良さを語ります。

そんな行き過ぎた様子を委員長であり葉露の従姉でもある国立凜々(=リリ姉)はたしなめますが、しつこい勧誘とついていけない展開に葉露はブチ切れ、愛でる会のストーカー行為を糾弾します。

偶然愛でる会のストーキングが真冬に知られてしまい、クラスは大騒ぎになります。そしてその勢いに押されたかのように、葉露は凜々に胸の内をぶつけます。

なんかもう、一年C組のそれぞれが真冬を好きになったきっかけがいろいろオカしすぎるよ(面白いけど)。愛でる会の連中の盲信っぷりはとにかくカオスですね。葉露によってストーキングが暴露されてしまい、それを真冬に謝罪するまではいいけど、その後はおおっぴらにやれる分だけウザさが倍増ですね。

でも楽しいことがなくなってしまうと残念がるチーちゃんの達観ぶりが異色ですけど、葉露に凜々への気持ちを伝えさせようと誘導するところはある意味ストーリーテラーになってますね。

葉露もリリ姉に思いをぶつけることで、姉の死から卒業できたのではないかと思わせるエピソードでした。

でもなんだかんだ言って、一年C組っていいやつばかりだな。

 

【ドラゴンマガジンは永遠に不滅だぜ!】

生徒会の一存シリーズは富士見書房から刊行されていますが、ドラゴンマガジンは富士見書房から刊行されているライトノベル雑誌のことです。もちろん生徒会の一存シリーズの短編などが時折掲載されたりしています。

生徒会メンバーは自分達が卒業や転校することで、富士見書房のドル箱である生徒会の一存シリーズが完結してしまうことから、富士見書房の将来を心配し、今後の富士見書房の方針について話し合います。

相変わらず、個人の嗜好全開で言いたい放題ですね。いろんな作品が登場しまくりで賑やかです。

会長の思い出が薄れてしまうのは寂しいという気持ちを杉崎がうまくフォローしていますが、最期の会議なのにグダグダな締め方は生徒会らしいですね。

 

【みんな、ばいばい!】

この巻のメインといってもいいでしょう。“第五十二回碧陽学園卒業式延長線!《みんな集まれ! 碧陽学園大合同二次会~ポロリは無いよ!~》”の登場です。

学園の生徒はもちろん、教師や《企業》、えっこんな人までやってくるのと言わんばかりに、キャラクターが多数登場で、楽しいです。宇宙姉妹や中目黒、一年C組、リリシアなどおなじみの連中ばかりじゃなくて、まさかこんな人までと言わんばかりのチョイ役の登場など賑やかですよ。

杉崎と生徒会の優良枠をめぐって争った水無瀬の嗜虐っぷりと、香澄さん(深夏と真冬の母親)の恋愛至上の駄目人間っぷりなど、チョイ役でもアクが強いキャラが結構多かったんだなってあらためて思います。

飛鳥と林檎の登場で、杉崎の存在意義の原点になる、幼馴染の彼女と義妹を不幸にしてしまったことへの後悔がここにきて全否定とか、杉崎どこにいってもいじられてますね。そこが彼の人望なんでしょうね。

《企業》の枯野が杉崎に問いかけた「お前たち生徒会はうまくいったのか?」に不覚にも枯野の優しさを感じてしまいましたね。私達読者にも“生徒会の一存面白かったか?”とあらためて問いかけられているように感じます。

そして、会長らしく未来に向けた締めの言葉の後に、驚愕の事実があきらかに(笑)

深夏の中二病的発想から生み出され、真冬の妄想の餌食になったあの人が実題していたとは。。。。今まで読んだライトノベルでもっとも噴いた終わり方でしたよwwwwww

 

今後は、杉崎と新メンバーによる生徒会の話が出るそうですが、この巻では卒業や別れの中で会長が未来に向けた思いを語ったりもしていたので、機会があれば何年後かの同窓会とかやってほしいなと思いますよ。

 

2012年08月01日読了
★★★★★
会長さん、ペンギン帽子はあれを言ってみたかっただけなのねw

 

生徒会の土産 碧陽学園生徒会黙示録7
葵 せきな (著), 狗神 煌 (イラスト)
富士見書房 ファンタジア文庫
2012年07月20日発売

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