本宮宏美(笛人)×月乃光司(詩人) メッセージ・ライブ「痛みの絆」

まずは、こちらの動画をご覧ください。

この方は新潟を中心に活動する詩人の月乃光司さんです。もしかしたらテレビ番組をご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。

月乃さんは、高校生の頃に容姿コンプレックスから不登校になり、2o代になるとアルコール依存症や引きこもり、自殺未遂で精神科病棟に3度入院したそうです。

その後アルコール依存症当事者グループで回復し、「生きづらさ」からの脱出をテーマにしたメッセージ活動をされている方です。

ゴールデンウィークに映画「ペーパーロード」の劇中で初めて彼の詩のパフォーマンスを観て惹かれて機会があったら生で観てみたいと思っていました。

そして昨日(6/9)、詩人の月乃光司さんとフルート奏者の本宮宏美さんのメッセージ・ライブ「痛みの絆」を観てきました。

 

ステージでは月乃さんの朗読と本宮さんのフルート演奏のコラボレーションやトークなどが繰り広げられました。こちらの動画はこの日のライブのためのリハーサル風景ではないかと思います。

 

 

本宮さんは、新潟県燕市の出身・在住で、先天性の障がいを左足に持ち、体育の授業は見学するだけなどから疎外感を持ち、音楽家を目指す決心をし、 ひたすらフルートを練習をしてきたということです。

しかし、大失恋による重度の挫折や、プロとしてデビューしたけども大きなスランプに陥るなどを経験して きた方です。今ではCDをリリースし、精力的にライブを行なっています。

月乃さんの詩に描かれた自身の経験や気持ち、それらの言葉ひとつひとつに自分の思いを込めて、聞く人の心に届けようというパワフルな朗読は、心の傷にズキズキと響いてきます。

僕もアルコール依存症だった父親のこと、自分がうつ病気になり会社を辞めたばかりの頃に、嫌なことや暗い気分を忘れるために一日中泥酔していたよ うな日々が何ヶ月か続いたこと、東京で自ら自分の心をボロボロにしてしまい、新潟に戻ってきた時に家族に受け入れてもらえず心が折れたことなどを思い出して涙が出てきました。

また、幼い頃から障がいと向き合い、音楽をよりどころに挫折の底から這い上がってきた、本宮さんの演奏は力強くかつ自由なしなやかさを持っていると感じました。

また、トークではお二人はそんな経験を笑い話のように話されています。

障がいや病気、大きな挫折、心の苦しみや痛みなどを、自分のものとして受け入れ、それと向き合い、自分の弱さもさらけ出すことで、生きづらさと上手く付き合えるようになったからこそ、とても辛いことを今になって笑い話のように話せるのかもしれないですね。

このライブの前日に映画「幸せへのキセキ」では、関係がうまくいっていない父親と息子が物語のメインモチーフの一つです。父親は「俺だって苦しいんだ」と叫び、別の場面で息子は父親に対して「僕だって助けて欲しいんだ」と叫びます。辛いと言えることはそれを乗り越えていくための一歩なのかもしれないと感じました。

程度や種類は違っても誰もが持っている苦しみや痛みや弱さを無理に抑えこんで、克服しようと虚勢をはらなくても、それと向きあい、生きづらいという気持ちを誰かと共有できる、それだけでも心は随分救われるのかなと思っています。

月乃さんや本宮さんのパフォーマンスやトークを観て、「別に病気でもいいや」みたいな感じがしてきました。もちろん病気はいい方向に向かうようにしていきたいですが、苦しい時、辛い時それを素直に出して、誰かと共有できるというのもいいなと思いました。

帰りはこのライブのUSTREAM中継を知り合いが担当していたので、撤収を手伝い、車に乗せてもらって、自分の病気の経験など話したりもできて楽しい夕べでした。

昨日のライブの模様はUSTREAMのアーカイヴでもご覧いただけます。興味がありましたら、是非ごらんください。

本宮宏美(笛人)×月乃光司(詩人) メッセージ・ライブ「痛みの絆」(USTREAMアーカイヴ)
第一部

第二部

「本宮宏美(笛人)×月乃光司(詩人) メッセージ・ライブ「痛みの絆」」への2件のフィードバック

  1. 本当におっしゃられるとおりですよね。
    私も一人で抱え込んでいるよりも人に話しみた方がいいと思います。
    中には心ない人もいるかもしれませんが、心から理解してくれる人もいるはずです。
    そういう人こそ、一生の友達になれるのではないでしょうか。

    私は、何事も人生には意味があると思うのです。
    自分に心の傷がある分、人に優しくなれるのだと思いますよ。

    1. > 星鈴さん

      コメントありがとうございます。

      先日観た映画「幸せへのキセキ」でもそうでしたが、時には心の苦しみを身近な人に知ってもらうことも大事だと思います。
      でも、家族のように近い存在だとつい感情的になってしまったりで、分かってもらえるのは難しかったりもします。

      月乃さんも本宮さんも本当に苦しんだから、今こうして心に苦しみを感じる人の支えになれるのだと思います。

      星鈴さんだけじゃなくて、日記によくコメントをくださるマイミクの皆さんは、自分が苦しい時によく話を聞いてくださって、本当に心の支えになってくれていてありがたいです。

      また、そうした方々とはお会いしたことがなくても、良い友達でいられるように思います。

      まだまだ道のりは長いですが、自分もこうした不安や苦しさをもとに、もっと人に優しくなりたいと思っています。
      それにはまず自分に優しくなれないとダメなのかなとも思っています。

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