聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス) 12

 

【あらすじ】

前巻はセシリーの男前なプロポーズが市民にダダ漏れだったというオチで、この巻はその続きからになります。

セシリーたちの住む独立交易都市は、帝政列集国との戦争や最悪の人外“ヴァルバニル”の封印の影響に備えて、市民の移住が始まりつつあります。セシリーとルークの婚約は人々の暗い気持ちを明るくするいい話題になったようです。

しかし、ヴァルバニルが封印されている火山から溶岩が流れ出し都市に到達するのも時間の問題という状況で、セシリー達騎士団は溶岩流をなんとかしようと悪戦苦闘します。

そんな頃、ルークの弟子であるリサは買い出しに街に出た際に、躯体の大きな女性に呼び止められます。

その女性はリサ自分のことを“ヴァルバニルを封印していた聖剣で、もうすぐ寿命が尽きるので人の姿になって出てきた”と話します。

一方でこれまでの魔剣精錬の影響で視力を失ったルークは新たな聖剣の精錬をリサに託しましたが、なかなか思うようにいかず、そこに聖剣が自分の記憶をたどりながら助言をします。

 

【感想】

聖剣の登場、セシリーとルークの結婚、リサや銘無しの決断、アリアの復活、聖剣の完成と見せ所満載。今までで一番盛り上がったような気がします。

もちろん、セシリーとルークの不器用ながらも素朴に愛情や絆を深めていくところは一番の見所ですが、幸せ感が絶頂なだけにこれからの試練が厳しいものになるのだろうと思ってしまいます。

聖剣の登場は若干チートな感じがありますが、ルークやリサの状況を変え、物語の展開を大きく動かして行きましたね。

聖剣が新しい聖剣の精錬について助言をしていく中で、リサ、セシリー、魔剣“銘無し(めいなし)”が心を決めなければいけなくなっていくところはこの巻の読みどころですね。

また銘無しが自分の気持ちを明かし、自分に心はあるのかと問うところはなかなか読み応えがありました。生まれ変わった二人の魔剣の中にどんな心が育っていくのかもクライマックスに向けて興味のあるところです。

あとがきによればこのシリーズもあと2~3巻で終わりということで、ラストに向けて準備万端って感じですね。でも“俺達の冒険はこれから始まる”的なオチにならないことを切に願います。

2012年04月04日読了

★★★★★4.5

この巻は何気にリサとフィオが大活躍でしたね。

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三浦勇雄 (著), 屡那 (イラスト)
メディアファクトリー MF文庫J
2012年3月22日発売

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