鋼殻のレギオス19 イニシエーション・ログ

天剣授受者の念威繰者デルボネの記憶を引き継いだフェリが、彼女の記憶を探ろうと自分の深い意識の中に入って行きます。

たどり着いたのは紙で出来た本が並ぶ図書館でした。そこで彼女はデルボネと出会い、デルボネはフェリのこと(=黒歴史ともいう)を知りたいと、フェリの記憶が記された本を開くのでした。

そこに書いてあったものは、自律型移動都市の電子精霊に邪悪な心を芽生えさせようとする魔磁を対峙する“念威少女魔磁狩フェリ”の物語や、下着泥棒の話や、兄のカリアンが自ら提唱した祭にバンドのヴォーカルを引き受ける話など、フェリの美しい思い出(=黒歴史)でした。

今回は本編から少し時間軸を戻して、こうした物語の短篇集です。

フェリの記憶を紐解いていくという

 

下着泥棒の話では、フェリは自分の下着は無事だったのに、“盗まれなかった”ということに嫉妬の炎をメラメラと燃やします。

犯人のことを知ったらどうなったんでしょうかね。

兄のカリアンがバンドで歌う話ですが、カリアンは学園都市ツェルニの生徒会長なのです。武芸大会がまたあるかもしれないと都市全体が緊張している時に、みんなに潤いが必要だろうとカリアンは祭りをやろうと言い出します。カリアンは生徒会メンバーで組んだバンドでヴォーカルをやることになるのですが、都市の頂点に立つような人でも苦手なものはあるってことですね。

レイフォンがおかしくなる話。ニーナの知り合いのお店で試作メニューのドリンクを飲んだレイフォンの性格が一変してしまい、フェリに迫り、フェリが朝チュンの危機に。フェリもまんざらではない様子だけど、素直になれないところがまた可愛いんですよ。

 

そして、この巻の目玉は、“念威少女魔磁狩フェリ”ですね。

言ってみれば、念威繰者用の“錬金鋼(ダイト)” の研究の頂点に立つアーチングが趣味と、新型の錬金鋼(ダイト)の実験を兼ねて、フェリを主人公にした映画を撮影するわけですよ。

新型の錬金鋼(ダイト)というのは、表紙中央の女の子(このこがフェリですよ)が手にしている杖状のアレげなものです。そして、念威少女魔磁狩フェリのコスチュームは扉絵にイラストがありますが、こ、これは、ヤヴァイ・・・・・・

“ペロペロしていいですか?”とか訊くと“いやです。はやく死んでください”と怜悧な目付きで蔑まされますよね。(あ、でもそれはそれでいいかも)

そして、演技はなく素のままというところで、怜悧なツッコミがいいですよね。

アーチングも一見は単なるキモヲタなのかと思いきや、真の顔は見を危険にさらしてまで研究を推し進める執念はすごいなと思います。

 

なんかフェリ成分多いなと思ったら、冒頭にも書いたように、デルボネがフェリの記憶が記された本を呼んでいるからだったのですね。

 

鋼殻のレギオス19 イニシエーション・ログ

雨木 シュウスケ (著), 深遊 (イラスト)
富士見書房 ファンタジア文庫刊
2011年12月20日発売

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