タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密

“スピルバーグ監督、全部入ってます!”

新聞記者のタンタンはノミ市でみかけた帆船ユニコーン号の模型が気に入り、買い取ります。

模型を買い取った直後にタンタンは続けざまに2人の男からその模型を譲ってもらえないかと声をかけられますが断ります。

アパートの部屋にその模型を飾っじと、野良猫が入ってきて愛犬のスノーウィーとの追いかけあいになり帆船の模型は壊れてしまいます。

タンタンは偶然にもその模型の中から出てきた、謎めいたメッセージと記号が記された羊皮紙を発見しますが、何者かによってとある船に拉致されます。

監禁されたタンタンはスノーウィの助けにより脱出し、呑んだくれの船長ハドックと出会います。そして2人は力をあわせてユニコーン号に隠された秘密に近づきます。

スティーヴン・スピルバーグ監督が“インディー・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国”から3年振りの監督作品ということです。

オープニングのアニメーションは登場人物のシルエットを使い、なかなか洒落た感じになっています。このオープニングだけでタンタンの冒険の世界観が観る人に伝わるショートストーリーになっているのはその後の本編をわかりやすくしてくれていると思います。

そういえば、インディ・ジョーンズシリーズも小さな冒険ドラマがイントロダクションになっていましたね。

そして驚いたのは映像の中の人物と服の風合い、人物の動きでした。正直今まで見たことのないようなキャラクターの映像でした。

顔や体型なんかは特殊メイクともCGとも言えないような感じですし、動きもどことなく漫画っぽい感じがします。また服の生地の質感も現実のものとは大分違う感じがします。そんなキャラクター表現が絵本の雰囲気をうまく映画で表しているように思います。

あとで知ったのですが、この映画はモーション・キャプチャーを使ったアニメーションだったんですね。どおりで時には自然に、時には人間の演技ではできないようなコミカルな動きができたわけですね。

さてストーリーはと言えば、一難去ってまた一難の連続です。タンタンは主役であり、特ダネ狙いの好奇心からユニコーン号の秘密に近づこうと活躍はするのですが、物語の主軸はハドック船長なのかなと思います。

ハドック船長はユニコーン号の船長の末裔なのですが、酒におぼれるあまり船の秘密にまつわる一族の伝承すらすっかり忘れてしまっています。

一方、タンタンやハドック船長に敵対するサッカリンは、模型に隠されていた羊皮紙を手に入れようとタンタンを付け狙い、ハドック船長の船の乗組員を買収して自分の味方に引き込みます。彼の先祖はユニコーン号を襲った海賊の船長で、ハドック船長の先祖にユニコーン号ごと海の底に沈められます。先祖に代わってハドック家に復讐するのが彼の狙いなのです。

タンタンが、ハドック船長を励ましながらサッカリン達と戦っていくうちに、飲んだくれのオッサンが船乗りとしての誇りを取り戻していくところはスリルが連続の物語に膨らみを持たせてくれています。

また、タンタンを好意にしている双子の刑事デュポンとデュボンのとぼけた二人組がスリを追うサイドストーリーが展開されていくところなんかはスター・ウォーズのC-3POとR2-D2みたいでコミカルです。

脇を固めるのは、音楽のジョン・ウィリアムズと編集のマイケル・カーンと彼の監督作品ではお馴染みの2人です。音楽もサスペンスや異国の香りがしてよかったですし、テンポのいい映像の展開もよかったです。

この作品はどことなくインディ・ジョーンズを思わせる感じもあります。それもそのはず、Wikipediaで調べたところ、インディ・ジョーンズの1作目“失われたアーク”が公開されたときはタンタンに似ているという評判があったとのことです。

原作者のエルジェ氏はインディ・ジョーンズを観てタンタンを映画にできるのはスピルバーグ監督だけだ思っていたとのことです。また、スピルバーグ監督はインディ・ジョーンズの評判を聞いて、タンタンを読んだところフランス語は分からないにもかかわらず、たちまち夢中になったとのことです。言ってみれば30年間の歳月を経てようやくできあがった映画と言ってもいいでしょう。

僕はタンタンの原作は読んだことはないのですが、この映画は漫画の世界観をうまく映像にしていると思いますし、スピルバーグ監督の娯楽作品のエッセンスが全て詰まっていて、本当に楽しい作品でした。

 

原題:The Adventures of Tintin : The Secret of the Unicorn

監督: スティーヴン・スピルバーグ
脚本:スティーヴン・モファット、エドガー・ライト、ジョー・コーニッシュ
原作:エルジェ 『タンタンの冒険旅行』
2011年 アメリカ・ベルギー作品

2011年12月2日 T・ジョイ新潟万代にて3D吹き替え版で鑑賞

スピルバーグ監督ならではの冒険活劇度:★★★★★

 

リンク

タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密 公式サイト

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