C3 -シーキューブ- XII(12)

“フィアがより人間らしくなるけど、仰天の結末が待っています”

【あらすじ】

修学旅行で京都に訪れたフィアたちは、かつての仇敵で今は平凡に暮らすビブオーリオ達と再会します。ビブオーリオ達は調達屋から免罪符機構(インダルジエンス・ディスク)を仕入れて、フィアにプレゼントしようとします。しかし調達屋との取引のときに研究室長国室長の闇曲拍明(やみまがり ぱくあき)達が邪魔に入り免罪符機構を横取りされてしまいます。

拍明はフィア達に、免罪符機構が入った箱と、それを開けるための鍵を4つ渡します。箱を開けるには、感情の量によって鍵を満たすことが条件でです。

フィア、このは、ビブオーリオの仲間クルリ、そして謎めいた拍明の部下の虎徹の4人が鍵を手にゲームを繰り広げます。

 

【感想】

フィアやこのは達は人間ではなく、呪われた道具が擬人化したもので、主人公の夜知春亮のところに来たばかりの頃は憎みや恐怖など負の感情を強く抱いていたようです。拍明のやり方にはイラっと来ましたが、フィアやこのは達が彼のゲームに乗ったことで、自分の感情に気づきそれを積極的に表してくるところは読み応えがありました。

特にフィアがこの鍵を呪わるた道具が持つ負の感情ではなく、もっと前向きな人間らしい感情で満たしたいと願い、自分がどんな気持ちでいることを望んでいるかに気づくことはより人間に近づいたと言えるでしょう。

ちょっと残念だったのは、霞錐が実の兄で拍明を嫌悪するあまり、ゲームに乗りそびれたところでしょうか。でも、ここでゲームに参加しなかったことでラストのサプライズが生きてくるのでしょうね。

いつもは研究室長国やドラゴニアンズとの戦いがメインになっていますが、今回は修学旅行と拍明の仕掛けたゲームがメインで、戦闘の描写がいつもより少ない感じがします。自分としては戦いのシーンばかりが長々と続くよりは、日常的なシーンや内面の描写が多い方が好きなのでよかったです。

修学旅行は学園ものでは定番感がありますけど、テンションが上がっているのでカップルができやすいとクラスのみんなは大はしゃぎで、ちょっと日常とは違った学園の様子は面白いですよね。風呂場で妄想に浸る霞錐やサヴェレンティ欠乏症のはおもしろかったですね。

詳しくはネタバレになるので書きませんが最後の2つのシーンはビックリで、今後どんな波乱になるのか楽しみです。

次の巻は短編集ということですが、物語が盛り上がったところで一旦クールダウンするのがいいのか、一気に進めたほうがいいのか、悩むところですね。

 

C3‐シーキューブ〈12〉 (電撃文庫)
水瀬 葉月 (著), さそりがため (イラスト)
2011年10月8日発売

2011年10月26日読了

 

風邪の方はだいぶ良くなって来ましたけど、仕事はなかなか落ち着かないので、スローペースになっていますが、懲りずにのぞいていただけるとうれしいです。

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