傷物語(ライトノベル)


傷物語

 西尾 維新 (著), VOFAN (イラスト) 

 講談社BOX

2008年5月8日発売

 

 

 

【第零話 こよみヴァンプ】

この話は時系列で言うと化物語の少し前の話になります。

化物語上下で主人公(兼ストーリー・テラー)の阿良々木暦(あららぎこよみ)が、高校2年生の終わりの春休みに最強と呼ばれる吸血鬼キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの眷属になってしまいました。ハートアンダーブレードは暦に人間に戻るためにある条件を与えます。

 また、化物語のつばさキャットで猫に憑かれた羽川翼が登場します。

化物語で暦は翼に「命の恩人」だと何度も言っていましたが、なぜそうなのかもこの話で明らかになります。

 

この話のメインは暦とキスショットなんですけど、それ以上に翼の存在感が大きすぎますね。

暦と翼の会話はどういうわけかエッチな感じになってしまうのに、あっけらかんと流れに乗ってしまう翼は大胆なのか天然なのかわかりません。パンツとかおっぱいが登場するシーンは特に面白いです。

でも普段は真面目な優等生として見られているだけあって、そのギャップがたまりませんね。

彼女がそれまでほとんど話をしたことのない暦と急に仲良くなったりするのはちょっと謎です。もしかしたら、無意識のうちに怪異に引っ張られて暦に接近してしまったのかも知れませんね。

キスショットは最初の眷属が自殺してから、暦が眷属になるまでの400年は退屈だったと語りますが、ずっと最初の眷属のことを想っていたのでしょうね。

この本のタイトルは「傷」物語とありますけど、暦がキスショットに血を吸われた時の傷だけではなく、暦が完全に人間に戻りきれなかったこと、キスショットが吸血鬼退治のギロチンカッターを食べたことを防げなかった暦の後悔、死んでしまいたいと思ったキスショットが昔から負っている心の傷、暦によって最低限の力だけ残され生きることを強いられたキスショットの苦しさなんかと結びつくように思います。

 

 

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