ゼロの使い魔外伝 タバサの冒険

 ゼロの使い魔外伝 タバサの冒険 (MF文庫J)

 ゼロの使い魔外伝 タバサの冒険2 (MF文庫J)

 ゼロの使い魔外伝 タバサの冒険3 (MF文庫J)

ヤマグチノボル (著), 兎塚 エイジ (イラスト) (MF文庫J)

 

“ゼロの使い魔”で風系統の魔法を操り騎士の称号を持つ“タバサ”と、その使い魔で古代の幻種に属するドラゴン風韻竜の“シルフィード”が学園を離れて騎士団の任務を遂行するという短編集です。

いつも無口で無表情に黙々と本を読んでいることの多いタバサだけにどんな感じになるのかなと思いましたが、シルフィードの自由奔放で賑やかなおしゃべりが補ってくれています。

タバサの鋭い洞察力と幅広い知識で相手の先を読んで任務をやり遂げる様子と、冷徹を装いながらも行動で優しさを表すところは、“ほほぉっ”ていう感じになります。

どの物語もそれなりに面白いのですが、特に3巻はタバサが王家を追放されタバサと名乗るまでの話、シルフィードと出会う話、学園での恋の話などで読み応えがあります。

父親の敵を討つことや、心を失った母を守ることを胸のうちに押し込め、感情を押し殺してきたタバサもシルフィードと出会ってからは少しずつ心がほぐれていく様子が読んでいてほっとさせます。

その他に気に入っている話をいくつか紹介しますね。

2巻のミノタウルスを退治する話は、魔法に取り込まれてしまった人間の悲哀がよく出ています。

3巻の老戦士の話は、ちょっと切なく優しさにあふれたファンタジーです。

タバサとシルフィード独自のストーリーはそれはそれで良いのかも知れませんが、本編で描かれた出来事をタバサの視点から描いた物語が入るともう少し本編を読んでいる人にはより立体的に楽しめたのではないかと思います。

コメントを残す