狼と香辛料 17 Epilogue

狼と香辛料〈17〉Epilogue

支倉 凍砂 (著), 文倉 十 (イラスト)

電撃文庫

2011年7月8日発売

 

前の巻でロレンスとホロの旅の話は終わりとなりました。この巻はそれからしばらく経ってロレンスとホロが店を開こうというときに、ホロが旅で出会った女性達にパーティーの招待状を送る話と、本編に収録されなかったいくつかの短編を掲載しています。

 

【Epilogue】

前半ではこれまでホロが旅で出会ってきた女性たちがホロからの手紙を受け取ってホロたちの方へ向かいます。

なんとなく同窓会的な雰囲気で、また彼女たちが登場した話を読み返してくなりますね。

後半はロレンスが店を開く準備や、宴の準備をする様子が描かれています。

もう、二人のイチャラブな雰囲気に読んでいてニヤニヤが止まりません。何がどうなったかは表紙のイラストをみればわかりますよね。

“はいはい、ごちそうさま”の一言に尽きます。特に最後のホロの一言は素敵ですね。

宴がどんな感じで始まって、ロレンスとホロが集まった人たちにどんなふうにからかわれるのかまでは書いてないのが残念ですが、きっと本当に楽しく賑やか(ロレンスにしてみればこれまで経験したことのない針のむしろ状態)だったんでしょうね。

心から二人の幸せを祝福したいです。

 

【行商人と鈍色の騎士】

ロレンスがホロと出会う前、旅の途中で食べるものに困り道に迷ったロレンスは、一人で砦を守る老騎士に助けられます。そのことをホロに語って聞かせるお話です。

領主が亡くなった後も一人で砦を守り続けたが、年老いて騎士をやめて旅に出たいが、どこかで騎士としてのけじめを付けなければいけないという老騎士の気持ちは気高いものだと感じました。

その後のロレンスが騎士から譲り受けた短剣で腸詰を切り分けるシーンは、なかなかホロらしいユーモアが効いていますね。

 

【狼と灰色の笑顔】

めずらしくコルの目にはロレンスとホロの関係がどう映っているかをテーマにしたお話。

特別喧嘩という程でもないけど、お互いにそっぽを向きあたと思うと次の瞬間にはホロがロレンスに甘えていたりでコルには二人は本当に仲がいいのか悪いのか分からないですよね。

読んでいる方とすればそんな二人の近すぎず遠すぎずというバランスの取り方が面白いんですけどね。

しかし話し合ったわけでもないのに、あんなことをして儲けを得てしまうなんて二人の関係がただならぬ仲だということが伝わってきますね。エピローグに華を添えるエピソードにはとても合っていると思います。

 

【狼と白い道】

村人の多くはそこで生まれてそこで死んでいくという、外とは隔絶された村に立ち寄ったロレンスとホロ。

そこでは村人達が旅の話を聞かせて欲しいと二人をもてなします。

綺麗に整えらられ、二人が手をつないで歩くのに調度いい幅の道はこれからの二人の良く道を暗示しているようにも思います。

 

 

Epilogue以外の短編は本編が書かれていたときに書かれたものですが、こうしてみると不思議とEpilogueにつながる雰囲気なのが面白いところでした。

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